日本アイスランド学会会報21号(2001)>目次へ

1. 書評:牧野正憲「レジス・ポワイエ著 熊野聰監修 持田智子訳『ヴァイキングの暮らしと文化』(白水社)」1

2. 公開講演要旨

 森信嘉著「コルマークルのサガに現れる動詞時制の考察」7

 水野知昭著「救出神ニョルズとその周辺--北欧マレビト考の新展開」12

 

彙報

1)日本アイスランド学会2000年度の活動 18

1 ニューズレターを4回発行

2 「日本アイスランド学会会報 学会創立20周年記念号」第20号を発行(編集担当:菅原邦城、清水育男、新谷俊裕)

3 第21回総会を大阪外国語大学 学術交流室にて、6月1日(金)に開催。出席者19名。議長に角谷英則会員を選出後、菅原邦城会長の開会の辞。そして前事務局入江浩司会員から事務局移転時の引継会計報告があり、次に現事務局により2000年度の活動状況、会計報告があり、これを承認した。

。議事については以下の通 り。

a 会報・公刊論集のバックナンバーの管理について。会報・公刊論集のバックナンバーの在庫数が膨大になり、今後の取り扱いについて協議された。その結果、在庫数をニューズレターやホームページを通して会員・非会員に提示し、購入を呼びかけることにした。

b 学会ホームページの管理について。ホームページの運営費を今後予算に計上し、その額を年間3万円とし、その運営(維持・管理)を当分の間、伊藤会員に依頼することが了承された。

c ホームページの掲載事項とその手順について。今後、学会のホームページへの新規、追加、変更等の掲載手順は、必ず事務局を通して行われることが承認された。

d 会員の活動状況のホームページ掲載について。公刊論集が廃止された今、各会員の年間活動状況をホームページに掲載することについて、プライバシー等の点から問題があるかどうか審議した後、これを了承した。

e Sigurdur Nordal 研究所所長Ulfar bragason博士から、日本アイスランド学会の会員名簿をローマ字化して提供して欲しいとの要望が合った旨、菅原会長から報告があり、審議した結果、まずニューズレターで各会員の不都合を確認した後に提供することが承認された(提出済み)。

f 次年度の人事(会長・事務局)についてあらかじめ打診があった場合、会員諸子には前向きに検討をされるようにとの要請があった。

g 来年度も、総会・公開講演は大阪外国語大学で開催することが確認された。

菅原邦城会長の挨拶語、閉会。

総会終了後、会員による公開講演を開催した。

森信嘉著「コルマークルのサガに現れる動詞時制の考察」7

水野知昭著「救出神ニョルズとその周辺--北欧マレビト考の新展開」12

講演終了後、大学会館2階「サティア」にて懇親会が行われた。

2)2000年度会員活動状況

・清水育男

 『アイスランドのサガ 中編集』(菅原邦城、早野勝巳共訳)東海大学出版会 2001.8.20.[分担:「<赤毛>のエイリークルのサガ」:165-198].

 『スウェーデン語発音概説』大阪外国語大学、2002.3.29..

 『研究社新英和大辞典 第6版』(竹林滋編)[担当:スウェーデン語発音]研究社、2002.3.

・清水誠

 「屈折語尾か後接語か--北ゲルマン語後置定冠詞の類型論的考察」『日本アイスランド学会会報20(2000)学会創立20周年特別記念号』(2001): 36-45.

 「ゲルマン語を芋づる式に釣り上げる」『月刊 言語』(2001年5月号): 56-59.

 「接語化、屈折、語形成--北ゲルマン語の後置定冠詞を中心に」『日本言語学会第122回大会予稿集』(2001): 149-154.(同大会発表要旨)

 「チャレンジコーナー」『月刊 言語』(2001年9月号)-(2002年2月号)

 「フリジア語群の三つの生態と他言語使用」『ドイツ文学』(第108号): 45-58.(日本独文学会)

 『ドイツ語・オランダ語・フリジア語の対照文法記述--西ゲルマン語類型論に向けて』(平成10年度-平成13年度科学研究費補助金研究成果報告書(基盤研究(C)(2)研究代表清水誠)(2002).

・新谷俊裕

  「デンマーク語(スウェーデン語・ノルウェー語)の海水魚類名称の日本語訳--いわゆる“マイナー言語”の辞書作りの困難;英和辞典、独和辞典と比較しながら」,『大阪外国語大学論集』 24(2001.3.30): 151-184.

 'gi', Ord til Arne Hamburger på otiårsdagen 11. juli 2001. Henrik Galberg Jacobsen & ørgen Schack (red.) Dansk Sprognævns skrifter 31. København: Dansk Sprognævn, 2001.7.11, 53-56.

 「デンマーク語の鳥類名称の日本語訳」『大阪外国語大学論集』第25号(2001.9.30): 159-188.

・菅原邦城

『アイスランドのサガ 中編集』(早野勝巳・清水育男共訳)東海大学出版会、2001. [分担:「<フレイル神ゴジ>フラヴンケルのサガ」1-39,「バンダマンナ・サガ」141-164,「あとがき」199-202]

西川正雄他編『角川世界史辞典』角川書店、2001.[分担執筆:「アイスランド語」他17項目]

・谷口幸男

「ベルゲン出土のルーン碑文」,『大阪学院大学国際学論集』第12巻第1号(2001.6.)

「マルタ島攻防記 1965」,『大阪学院大学国際学論集』第12巻第2号(2001.12)

・水野知昭 1.

「求愛の使者スキールニルの旅--フレイとバルドルを繋ぐもの」『日本アイスランド学会会報』20(2001): 22-35.

'Loki's Bufoonery: The Dialectics of Sagacity and Folly'. IRIS 21(2001): 105-22.

「異人による聖戦としての竜蛇退治--力の勇者ベーオウルフとソールを中心に」,『鬼とデーモン』篠田知和基編 名古屋大学文学研究科、2001: 103-119.

'The Conquest of a Dragon by the Stranger in Holy Combat: Focusing on the Mighty Hero Beowulf and Thor'. 『人文科学論集』文化コミュニケーション学科編 第36号(2001): 39-66.

「古北欧の太陽舟と太陽馬車の信仰」,『世界の太陽神と太陽信仰』渡辺和子、松村和男共編 リトン社、2002刊行予定

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