日本アイスランド学会会報20号(2000)>目次へ

1. 菅原邦城(アイスランド学会会長)「まえがき」1

2. 日本アイスランド学会歴代会長および事務局スタッフのリスト  2

3. 歴代会長の言葉

 菅原邦城「日本アイスランド研究会」夜明け前:1971年から1981年にかけて  3

 谷口幸男「回想と提言」  5

 森田貞雄「『日本アイスランド研究会』から『日本アイスランド学会』へ」  9

 熊野聰「思い出」  10

4. 公開講演要旨

 伊東豊著「『一族のサガ』における呪術師とアイスランド社会」14

 伊藤盡著「スノッリの『エッダ』に見るパガニズムの正当化:オゥジンと神の名」18

 

5. 研究論文

 水野知昭著「求愛の使者スキールニルの旅:フレイとバルドルを繋ぐもの」  22

 清水誠著「屈折語尾か後接語か:北ゲルマン語後置定冠詞の累計論的考察」  36

 

彙報

1)日本アイスランド学会2000年度の活動

1 ニューズレターを4回発行

2 「日本アイスランド学会会報」第19号を発行(編集担当:金子靖孝、斉木麻利、入江浩司)

3 第20回総会を石川県文教会館にて、6月3日(土)に開催。

出席者12名

金子靖孝会長の開会の辞に続き、議長に伊藤盡会員を選出。事務局から活動報告と会計報告があり、これを承認。人事として新会長に菅原邦城会員を選出。事務局は向こう2年間、清水育男、新谷俊裕、堀井祐介会員が担当することに決まる。議事については以下の通 り。

a 日本アイスランド学会のホームページが開設されることが決定され、「公刊論集」は採決の結果、15号をもって廃刊となった。

b 20周年記念行事として、会報20号に歴代会長から任期中の活動報告、学会の歴史、将来の展望などを寄稿していただき、それをもって特別記念号とすることにした。

c 事務局の資料管理・整理について、処分も含めて今後検討することになった。

d アイスランド語の固有名詞の日本語表記について、不統一が見られる現状に対して、学会として統一見解を出すべきであるという意見が出され、その検討が要望された。

金子靖孝会長挨拶後、閉会。

総会終了後、午後2時30分より同所にて研究発表会を開催した。招待講演および研究発表各1件

伊藤 豊氏「一族のサガにおける呪術師と社会」

伊藤 盡氏「スノッリの『エッダ』に見るパガニズムの正当化:オゥジンと神の名」

講演終了後、「和風レストラン田中」にて懇親会が行われた。

2)2000年度会員活動状況

・入江浩司 「現代アイスランド語の他動詞文における前置詞句」『金沢大学文学部論集:言語・文学篇』21(2001.3)143-64.

・熊野聰

 「ヴァイキング:多能なる北欧の民」『セブンシーズ』1999:59-71.

 「スカンディナヴィア(含むアイスランド)」『中世西洋史研究入門』名古屋大学出版会、2000:245-51.

 「ヴァイキング」『軍事と外交』『歴史学事典』第7巻 弘文堂、1999:35左-36左.

 「ヴァイキング」『人と仕事』『歴史学事典』第8巻 弘文堂、2001:42左-43右.

・清水育男

 「スウェーデン語史への文献案内」『IDUN』(大阪外国語大学デンマーク語・スウェーデン語研究室)13(12, 1998):89-111.

 「スウェーデン語」千野栄一、石井米雄編『世界のことば100語辞典:ヨーロッパ編』三省堂、1999.

 「スウェーデン語の助動詞faaの成立について:義務的用法を中心に」『IDUN』(大阪外国語大学デンマーク語・スウェーデン語研究室)14(3, 2001):123-49.

・清水誠

 「西フリジア語の文法構造 ―動詞(5)―」『北海道大学文学部紀要』101号(2000.9),pp. 93-129. (Struktuer fan it Westerlauwersk Frysk -tiidwurd (5))

  「西フリジア語の名詞抱合の特徴と抱合動詞の形成」『日本言語学会第121回大会予稿集』,pp. 19-23.(同大会における口頭発表:名古屋学院大学.2000.11.25)

・新谷俊裕

  「Den mand der kalder sig Alvard vs Manden der ville vセre skyldig − デンマーク語の小説の題名と制限的関係詞節の先行詞の限定方法について」,『IDUN』 (大阪外国語大学デンマーク語・スウェーデン語研究室)13号(1998年12月): 55-88.

  「現代デンマーク語基本語彙集 (4)」間瀬英夫・菅原邦城・新谷俊裕・堀井祐介共編,『大阪外国語大学論集』第21号1999年3月: 39-70.

  「現代デンマーク語基本語彙集 (5)」間瀬英夫・菅原邦城・新谷俊裕・堀井祐介共編,『大阪外国語大学論集』第22号2000年3月:113-140.

  「現代デンマーク語基本語彙集 (6)」間瀬英夫・菅原邦城・新谷俊裕・堀井祐介共編,『大阪外国語大学論集』第23号2000年9月:101-110.

  「デンマーク語の副詞ellersの意味と用法」,『IDUN』 (大阪外国語大学デンマーク語・スウェーデン語研究室) 14号(2001年3月): 123-149. .

・菅原邦城

「現代デンマーク語基本語彙集 (5)」間瀬英夫・菅原邦城・新谷俊裕・堀井祐介共編,『大阪外国語大学論集』第22号2000年3月: 113-140.

間瀬英夫・菅原邦城・新谷俊裕・堀井祐介共編「現代デンマーク語基本語彙集 (6)」,『大阪外国語大学論集』第23号2000年9月: 101-110.

"'The First Swede on Japan's Soil' Revisited" 『大阪外国語大学論集』第23号. pp. 141-148., 2000.9. 4. 「イエスに選ばれた女弟子 - M. Fredriksson: "enligt Maria Magdalena" (1977) をめぐって」,『IDUN』 (大阪外国語大学デンマーク語・スウェーデン語研究室) 14号(2001.3):301-321.

・谷口幸男

「ウラルトゥの文化」,『大阪学院大学国際学論集』第11巻第1号(2000.6. 2)

「ノルマン人のアイルランド侵攻」,『大阪学院大学国際学論集』第11巻第2号(2000.12)

・水野知昭 1.

“Fire and Water in the Irish Festivals.”Anritsu News, Vol. 20, No. 97, pp. 12-14.

“The Divine Infant Coming over the Waves: An Old Nordic Type of Mare-bito.”「海原を渡り来るおさな君:古北欧のマレビト」,『比較神話学シンポジウム:古今東西のおさな神』(名古屋大学文学部):176-182; 183-190.

「古北欧の双生神フレイとバルドル―鹿・髪・枝・剣の視点―」,『ユーラシア神話比較―神話と文学』(2001)(名古屋大学文学研究科):48-67. .

「古北欧の「中つ国」と「根の国」」,『人文科学論集』第35号(信州大学人文学部)2001,3月刊行予定.

「北欧の神々と世界蛇の闘争神話」,『アジア遊学』27号(勉誠社)2001,4月刊行予定.

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