日本アイスランド学会会報12号（1992）＞目次へ
1. 西田郁子著「ヘーニルに関する一考察」 1
2. 公開講演要旨
手嶋竹司著「古代ゲルマン語の中の古代アイスランド語」 12
堀井祐介著「『エッダ詩集』における動詞から見た神々と英雄の特徴」14
3. 海外だより
(1) 伊藤盡著「アイスランドで学んだこと」16
(2) 石渡利康著「第２回バルト海地域協力会議に参加して」18
彙報
1）日本アイスランド学会 1992年度の活動
「日本アイスランド学会会報」第11号を発行（編集担当：清水育男、新谷俊裕会員）
「日本アイスランド」第11号を発行
第12回総会を早稲田大学文学部第一会議室において、5月22日（金）午前10時半より開催
出席者14名
議長に中島会員を選出。菅原会長の開会の後、事務局から1991年度活動報告と会計報告があり、これを承認した。議事については以下の通 り。
1 新役員選出：会長に大塚、事務局に大澤、西田、阪西会員を選出。
2 1992年度活動計画：例年どおり、ニューズレター（４回）、会報、公刊論集を発行する。
3 Landbokasafn Islands および Fiske Icelandic Collection (Cornell University Library)より送付の要請があった会報と公刊論集（F. I. C.は会報のみ）のバックナンバー（1981-88年、一部在庫なし）は無料で送付する。
4 会費未納による退会者の再入会について：本学会を会費未納のまま大会となり、再入会を希望する者は、まず大会年度までの会費未納分を納入した時点で入会資格を回復し、次に再入会年度分の会費を納入した時点で新入会員の資格で入会が認められる。
5 会則の改正について：会員からの意見・提案をまとめて事務局が改正案を検討し、1993年度総会で審議する。見直しが提起された点は：�〔魄�選出方法及び任期 �⊇牴餔�制度 �Ａ躄餤陳垢料�出方法。
大塚新会長の挨拶の後、閉会した。
総会終了後、午後２時より会員による公開講演会を開催した。
手嶋竹司氏「古代ゲルマン語の中の古代アイスランド語」
堀井祐介著「『エッダ詩集』における動詞から見た神々と英雄の特徴」
研究発表会終了後、新入会員も交えて懇親会が行われ盛会であった。
12月8日にシグルズル・ノルダル研究所のウールヴァル・ブラガソン博士の講演会を開催した。報告者の御厚意により、原稿に加筆の上、本会に寄稿していただいた（「会報」15号巻頭論文）。
会員研究活動
・飯島一泰
「ゲルマン語数詞研究：十位数と一位数の順序について（１）」 『一橋論叢』108（1992）.
・石川光庸
"Das Schwanenjungfraumotiv in der Wielandsage: ein notwendiges Glied der Schmiedesage?" Begegnung mit dem 'Fremden' Grenzen-Traditionen: Vergleiche, Akten des VIII. Internationalen Germanisten Kongresses Tokyo 1990. Bd.II, Muenchen, 1992, 376-384.
"Warum muss Wieland der Schmied hinken?: Ein Exkurs zum koerperlichen Gerechen als Attribut des Meisterschmiedes". 『人文』38（教徒大学教養部、1992）92-101.
・石渡利康
『北欧協力における意志決定』高文堂出版、1992.
『フィンランドの中立政策』高文堂出版、1992.
『オーランド島：自治と中立』高文堂出版、1992.
『EC：繁栄と調整』（共著）高文堂出版、1992.
『北欧・バルト国際協力』高文堂出版社、1993.
アンネシュ・ビヤットネス『北欧と新ヨーロッパ』（翻訳）高文堂出版、1992.
「北欧協力の新段階」『国際関係研究：国際関係編』（日本大学国際関係学部、1992.3）12-3.
「スヴァールバルの法的地位」『北極科学研究の国際対応と研究促進の方法の調査』(1992.2)
「ノルウェーにおけるサーメ権の最近の動向」『日本大学国際関係学部研究年報』13（1992）
「フィンランドの中立概念の変容」『国際関係研究：国際関係編』13-1（1992.7）
「エリナ--２つの内的世界の対峙：ユッカ・リンコラの新作フィンランド・オペラ」『国際関係研究：国際文化編』13-1（1992.7）
「デンマークの欧州連合設立条約批准拒否と北欧アイデンティティー」『世界経済』9月号
「EFTA裁判所の創設」『国際関係研究：国際関係編』13-2（1992.12）
「北欧協力と北欧言語共同体」『国際関係研究：国際文化編』13-2（1992.12）
「北欧統合の新展開とバルト協力」『国際関係研究：総合編』13-3（1993.2）
「バルト海沿岸諸国国際協力」『日本大学国際関係学部研究年報』14（1993）
1992年2月19日-3月14日 フィンランド国際問題研究所（ヘルシンキ）滞在・研究、オーボ−・アカデミーなどで「日本の安全保障政策」に関して講演.
1992年4月21-23日「第２回バルト海地域協力議会会議」（オスロ）出席
フィンランド国際問題研究所主催の国際研究プロジェクト"The New Challenges of the Territories Annexed by the Soviet Union as a Result of the Second World War"参加（1992.10-1993.8） .
・大塚光子
「lidveizlaとhelp：サガの語彙の多層性についての一私論」『紀要』55（相模女子大学 1991）.
「北方への情熱：ウィリアム・モリスの場合」『相模英米文学』10（1992）
・清水育男
「対照言語学とスウェーデン語教育」『言語の対照研究と語学教育』（大阪外国語大学）1992.
ヨーテ・クリングベリ著「児童文学研究における国際性（第２回国際グリム賞受賞記念講演）」（翻訳）『国際児童文学館紀要』7（1992）大阪自動文学館、1992）.
「（日本語版地名翻訳）スウェーデン」梅棹忠男、前島郁男監修『世界全地図：ライブアトラス』東京：講談社、1992.
・清水誠
「北フリジア語モーリング方言（１）文法：V. Tams Jörgensen. Kort spräkeliir foon dåt mooringer frasch訳注」『北海道大学文学部紀要』40-3（1992）65-162.
「北フリースラントの言語：北フリジア語を中心に」日本独文学会春期研究発表会口頭発表 於早稲田大学（1992年5月24日）.
"Spräkeliir auf japanisch." Nordfriesland: Zeitschrift für Kultur, Politik, Wirtschaft (98) 2:25. Bräst/Bredstedt: Nordfriisk Instituut, 1992.
A. ヴァイネン著「オランダ語歴史文法における構造的要因」（翻訳）『ノルデン』29（北海道大学言語文化部独語系研究室内ノルデン刊行会）1992：71-114.
「現代アイスランド文学作品集（2）」『ノルデン』29：21-56.
「ゲルマン語の文法性（gender）について」第62回北大言語学談話会口頭発表（北海道大学文がｋぶ）1992年12月8日
1992年度文部省科学研究費補助金によるフリジア語研究（研究課題：「ゲルマン語類型論から見た北フリジア語の特徴：モーリング方言を中心に」）.
・新谷俊裕
「デンマーク語における受動態の頻度：文学作品における受動態頻度数の算出方法」『IDUN』10（1992）101-120.
「スウェーデン語専攻学生のためのデンマーク語簡略文法：音声・語彙・語形変化」近藤達夫編『言語の対照研究と語学教育』（大阪外国語大学）1992：11-54.
「スウェーデン語専攻学生のためのデンマーク語簡略文法：完了形」『大阪外国語大学論集』7（1992）79-90.
「（日本語版地名翻訳）デンマーク、グリーンランド」梅棹忠男、前島郁男監修『世界全地図・ライブアトラス』東京：講談社、1992.
・菅原邦城
「ラーゲルクヴィスト 自伝的小説２作の主題：“現実に仮住まいせし客”と女性パートナー」『IDUN』10（1992）.
「（日本語版地名翻訳）ノルウェー、アイスランド、フェロー」梅棹忠男、前島郁男監修『世界全地図・ライブアトラス』東京：講談社、1992.
・谷口幸男
"Viðtökur íslenzkra bókmennta í Japan". Landsbókasafn Íslands Árbók 1990. Reykjavík, 1992.（書評）平凡社、月刊百科8（1995）.
「タクラマカン砂漠の旅」『波』東京：新潮社、1992.
「聖者の持物」『大阪学院大学国際学論集』2（1992）.
「ル・コックの東トルキスタン民俗学研究」『大阪学院大学国際学論集』3（1992）.
オラウス・マグヌス『北方民族文化誌』下巻（翻訳）東京：渓水社、1992.
・手嶋竹司
「古代ゲルマン語の*swa hwas swa (so hwer so)構文をめぐる周辺の問題」『人文科学論集』（信州大学人文学部、1993.3）.
「古代ゲルマン語のもう一つの中間態（Medium）表現の残照と変遷」『信州大学人文学部 特定研究報告書』（1993.3）
ジャック・フイエ著『ドイツ語統語構造成立のあゆみ』（翻訳）行路社、1993.
ドイツ語短歌集『道草』Tankas（松本：愛電社、1993）.
・早野勝巳
「アンデルセン書誌（２） 自叙伝」『アンデルセン研究』11（1992）.
「新刊書紹介『注釈付アンデルセン童話全集』」『アンデルセン研究』11（1992）.
「第１回国際アンデルセン会議」『アンデルセン研究』11（1992）.
「名作の中の子どもたち：名探偵カッレくん」『中学生文化新聞』（1993.1.1）
「名作の中の子どもたち：ニルスのふしぎな旅」『中学生文化新聞』（1993.2.2）
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